Vol.90 パイクカーの日

2014.11月2日、静岡県浜松市雄踏町にてパイクカーイベントが行われました。
今年で14回目を迎える、通称うなオフ(浜松だからうなぎオフ会)、
Be-1、PAO、figaroの持ち主が「ただただ一カ所に集結する」という単純なものです。

うちのPAOは初参加。朝5時に出発、高速の合流や追い越しで必死の加速、
三角窓のすきま風と風切り音ピュルピュルの中、
軽自動車やバスに抜かれながらも東名をひた走り・・・

由比パーキングから富士山見えました

浜松に来たらうなぎでしょ!



13:00集合めざしてが徐々に集まり、駐車場に並んでいるところなぞは一度は見ておきたいものです。
私は、同じ形の色違いとか、小さなものが集まってる絵が好きなのでこれは面白い絵です。

  

私は、日産の昔のラインナップ(Be-1、PAO、figaro、RASHEEN)が、発売当初からとても好きなのです。
おおよそ車に興味がない私でも、この車たちだけはダントツにかっこいいと思います。
これらのデザインをしのぐ車が未だに登場しないのは不思議で仕方ありません。
この車には、勝れたデザインの力を感じます。

小さい時、誰もが絵に描いた車の形ではないでしょうか?
丸いヘッドライト、車らしい形、ミラー、取っ手、タイヤ、バンパー・・・
車が発明された時から、未だにあまり形が変わらないアイテムを引きずり、
車の、車らしい表情を添える部品が気持ち良くデザインされていると思います。
ヒンジ、留め金、ヘム、ボルト・・・普通は隠すものを隠さずにそれをアクセントにして、
工業的な魅力をかもし出していると思います。

それと、もののデザインから何を感じ取り、どのように使いたいかというのは大事なことです。
車のコンセプトがはっきりしており、質的なものと外観が見事にマッチしているのです。

例えばPAOの場合、開発コンセプトのひとつに「日常生活の中にいながら冒険気分を味わえる」とうのがあります。
実際乗ってみてわかりますが、それがストレートに伝わって来るのでとても気持ちがいいのです。

この車たちの特徴は、この車に乗っていると「気分を満たしてくれる」ということ。
あくまで「○○をしている気分。」になれること。
本格的な「○○」を楽しむわけではないが、「○○」しているような気分になれるということ。
PAOに乗っていると、近所を走っていても旅行に行ったような「気分」になったり、冒険している「気分」になれたりするのです。

本格的な○○路線を楽しみたい人には、性能上もの足りないので不向きでしょう。
しかしそこまで行かなくても、誰しもそういう「気分」を味わってみたいと思うものです。
「気分」でいい、そういう人はたくさんいると思います。
そうした(軟弱な)現代人、(ちゃっかり)都会人にとってはちょうど良いトコロに収まる車なのでしょう。

この車は、どこに置いても絵になる車だと思います。
特に、日本の風景に合うと思います。
田舎の納屋の前でも、街道の宿場町でも、下町の商店街でも、お洒落なストリートでも、
昭和な温泉街でも、高原のリゾートでも、田んぼでも、お花畑でも・・・
何故かというと、車の「色」のせいなのだと思います。
メタリックな人工色は使わず、微妙な中間色といってもいい、車らしからぬ妙な色。
それが、自然界の色に馴染むのだと思います。

http://www.speed-well.jp/
Wellマガジン PAO開発秘話

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「ボテキンパラダイスかわら版」
Vol.90 2014.11.4発行
制作/高森春恵
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