38 雛祭り特別編 形代雛(和歌山県)

日本の小さな姉様たちでは「雛祭り特別編」シリーズをお届けします
古代の雛人形はとても質素な紙製でした
形も、人形と言うよりは<かたしろ>のようなものでした
人のけがれを移して川に流し、災厄を祓ったりしたのが始まりです
現在主流の座った雛人形ではなく、立った姿の立ちびなでした
これは姉様の出発点とも言える形です
姉様と雛人形は区別されていますが、そのルーツは関係ないものとは言い切れません
いにしえの「ひな」の形状から、姉様の創始を彷彿させるものをピックアップして辿って行きたいと思います

雛人形の歴史を辿ろうとすると、流しびなに行き当たります
上巳(じょうし)の節句に自分のけがれや病、災厄などを紙のヒトガタ・カタシロに移して川や海に流す行事です
鳥取、広島、岡山、和歌山、奈良などで古くから行われていました

流しびなで有名な淡嶋神社総本社(和歌山県加太)では、紙雛の頒布が行われていました
淡嶋神社は各地にあります(淡島、粟島と書く場合もあります )

↓和歌山県粉河町(昔は粉川と書いた)の流し雛、広島神雛(広島県粟島明神の守り雛)の図
※画像出展 大阪府立図書館 川崎巨泉『人魚洞文庫・玩具帖』(昭和6年〜昭和17年作)より

   

↓粉河の流し雛(北村英三・芙美代氏提供)
※画像出展『七夕文化』淡島信仰と流し雛〜流し雛は雛人形の源流か?石沢誠司氏より

   

↓こちらは淡島大明神社(広島県広島市)の雛遊び展示資料「おんたちひいな」と呼ばれていたもの
※画像出展 日本神話.com 淡島大明神社<神仏習合の現場>お雛様ゆかりの神社

雛人形・姉様人形のルーツには、こうした紙びなの存在があります
人形(にんぎょう)の始まりはここからでした
このおごそかな、神秘的でかつ呪術的な香りのする紙雛たちを総称して「形代雛」呼ぶことにしました
↓上記の資料を見ながら作ってみたものです

  

紅白で少し華やかにして額縁などに入れて飾ると、立派なインテリアになります
今年の雛祭りにはぜひ形代雛を飾ってみましょう

2021.02.15

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