45 おやまはん(京都府)


全国姉様巡業、近畿圏に突入
京都のおやまはんを復刻です

京都の姉様は「おやまはん」と呼ばれ親しまれてきました
小山人形(おやまにんぎょう)、女形(おやま)などから美しい女性を「おやま」ということから
姉様人形を「おやまはん」と呼んだのでしょう
上方では遊女のことを「おやま」という場合もあるようです
京都には幾つかの姉様が残っていたらしいのですが、ほとんどが大正期に廃絶
現在残っているのは、練り物の首に繻子の髪、赤い衣装をちょこっとだけ着せた「おやまはん」
紙の衣装を着せたタイプの姉様も一緒にありました

↓参考資料1
日本郷土人形研究会『姉様』京都より
首人形タイプのおやまはん(写真右・16cm)と、練り物製の首人形に紙の髷と着物の紙タイプの姉様(写真左・20cm)

左の姉様は両鬢のふくらみが経年でつぶれてしまったように見えます

↓参考資料2
裾の形状が上記写真左の姉様と同じです。同じタイプの姉様だと思われます
裾を折り紙の船を折るようにまとめているのが珍しく、初めて見ました
最初はどうなっているのか四苦八苦しました


※画像出典 オークファン(過去のオークション画像・詳細不明)

参考資料3
↓首人形タイプのおやまはん
とても素朴でいい感じ、役者人形みたいです


※日本玩具博物館にて撮影(2014年9月)

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巻き棒で縮らせた黒髪は、元はこんな感じだったかも、という想像で制作
袖の長い着物は恐らく舞妓さんの振り袖、だらりの帯という想像で制作

(たぶん凝ったものではなく、こんな簡単な感じの帯だったでしょう)

  

  

上方には練り物の首人形タイプの姉様が多く見られます
大抵は繻子の髪がつけられています
艶があって、髪油を塗った髷を表すのにピッタリ

相変わらず、面相筆は苦手です

2021.05.15

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