49 七夕特集 七夕の紙衣(東篇)

日本には各地でいろいろな七夕行事があります
七夕人形や紙衣(かみこ)などはとても姉様的要素があると感じます
雛祭りと同様、七夕も姉様と切りはなして考えることが出来ません
そこで七夕特集を組むことにしました

各地の代表的な紙衣を東西に分けてお届けします

紙衣については、下記の方が詳しく解説されています
信清由実子氏「七夕文化」https://blog.goo.ne.jp/shizechemg
日本玩具博物館 尾崎織女氏 https://japan-toy-museum.org

東日本の七夕祭りといえば、仙台の七夕、平塚の七夕・・・などを思い浮かべます
アーケードに大きな吹き流しがぎっしりと下がる光景
商店街を盛り上げようと始めたものが、あちこちに広まりました

仙台の七夕「七つ飾り」
伊達政宗公の時代から続く仙台の夏を彩る七夕行事
昔はもっと質素で、暮らしにまつわる七つ道具を飾ったのだそうです

七夕の飾りは、海に関するものが多いです
船とセットに祭りを行うところも多く、基本的には海辺の祭りだと思います
投網はもちろん、吹き流しは織り姫の織り糸を束ねたものとされていますが、
私は、漁に出る時は欠かせない、いわゆる風向きや風量を確かめるための吹き流しだと思います
くずかごは、倹約や清潔を表したものとされていますが、かごというより見た目は網のようなので
私は、網の中に魚が入った状態(豊漁)を表しているのではないかと思います

↓下の六種に、願い事を書いた短冊を足して七つ飾りの出来上がり

↓本格的な乞巧奠(きっこうでん)の飾りを行う、関東で唯一の大宮八幡宮(杉並区)
※画像出典 高円寺経済新聞

 

西の冷泉家に対して東の大宮八幡宮(・・・と私は勝手に思っています)の乞巧奠
乞巧奠の期間、「乞巧守」というものの授与があります
紅白のシンプルな紙衣と境内にある本物の梶の葉(ラミネート加工)が下がっているお守り
かっこいいので、真似して作ってみました・・・

 

大宮八幡宮の七夕飾りには、いろいろな紙衣が飾られます
巫女さんたちが工夫を凝らした手作りなのだとか
真似して作ってみました・・・


参考資料
『七夕の紙衣と人形』石沢誠司著
『七夕と人形』松本市立博物館著
ブログ『七夕文化』信清由実子
日本玩具博物館
杉並大宮八幡宮

2021.07.07

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