69 因幡の姉様(鳥取県)

全国の姉様巡りは只今鳥取県
鳥取県の最後を飾るのは因幡の姉様です
因幡といえば、因幡の白兎しかイメージ浮かばない?・・・今は因幡国も鳥取市になりました
因幡市とか、因幡町とかって残ってないみたいなんですよね・・・

さて、因幡の白兎がどんな物語かおさらいしてみましょう
因幡の白兎は『古事記』に収められている神話の一つ

昔々、壱岐の島に住む一匹の白兎が、海を越えて因幡の国に渡ってみたいと思っていました
そこで兎は、海に住むワニ(サメのこと)に向かって、
「君たちの仲間と僕たちの仲間とどちらが多いか比べてみよう」と持ちかけ、
ワニを因幡の国まで一列に並べさせ、数を数えるふりをして上をピョンピョン跳んで渡っていきました
向こう岸に着こうという時に、兎は嬉しくなってつい「君たちは騙されたのさ」と言ってしまいました
怒ったワニは白兎の体の毛をむしり取って丸裸にしてしまいました

一方、出雲の国に大国主命という神様があり、大勢の兄弟がいました
因幡の国に八上姫という美しい姫がいると聞いて、みんなで会いに行こうとしていました
大国主命は一番心の優しい神様で、大きな荷物を背負わされ兄弟の一番後から付いていきます
兄弟たちは因幡の岬を通りかかった時、体の皮を剥がれて泣いている一匹の兎を見つけました
兄弟たちは兎に意地悪をして「海水を浴びて潮風に当たると良い」と嘘を付きました
兎は騙されているとも知らずに言う通りにすると、余計体がヒリヒリと痛み出してしまいました
そこへ、後から遅れてやって来た大国主命が通りかかりました
苦しんでいる兎を見て訳を聞くと、兎はワニを騙して海を渡ったこと、
通りかかった神様たちの言われた通りにしたら余計体が痛くなったこと、などこれまでの出来事を全て話しました
大国主命は「かわいそうに、すぐに真水で体を洗い、蒲の花を摘んで敷いてその上に寝ていなさい」と言いました
兎がそうすると、やがて体から毛が生え始め元通りの白兎に戻りました
すると兎は、「八上姫は兄弟たちではなく、あなたを選ぶでしょう」と言い残し、
自ら伝令の神となって、このことをいち早く八上姫に伝えたのでした

これを知らない兄弟たちは、競って姫に求婚を申し込みましたが、姫は見向きもしません
大国主命は兄弟たちに随分遅れて因幡の国へ到着しましたが、
八上姫は「私は大国主命の元へ嫁ぎます」と言い、姫が選んだのは、大国主命でした

※現在はこの神話から、さまざまな教訓や誡めが読み解かれて解釈されています
※白兎は八上姫と大国主命の縁を取り持ったことで鳥取県の白兎神社で縁結びの神として親しまれています

参考
道の駅神話の里
出雲大社

※参考資料 ハンドクラフトシリーズ 姉さま人形 エキグチクニオより
↓吉村秋香氏制作の因幡の姉さまです

この表情はま真似が出来ません・・・

 

鼻をこよりで作っているのは昔ながらの伝承で、髪型やかんざしは作者の吉村さんのオリジナルです。
顔の表情もかわいらしくこれを見せるとたいていの人が欲しいというそうです。』エキグチクニオ

※参考資料 因幡の姉様 オークション画像(2012年)
※箱付きの因幡の姉様 吉村秋香作とあります

  
※画像出典 出品者hoku1022さん

 
※画像出典 オークション画像(詳細不明)

「因州因幡節(いんしゅういなばぶし)」俗曲
幕末の流行歌で、元となった曲は万延元年(1860年)『色葉韻歌沢大全(歌沢笹丸)』にあるとされる
元は鳥取県の童謡だったという説あり

お座敷で興がのると大きいお姐さん(年配の芸者さん)が踊った下ネタ満載の密室芸

  

♪因州因幡の鳥取川の しかも大道のまん中で 娘が三人出逢うて
先(さき)なる娘が十六で 中(なか)なる娘が十七で 後(あと)なる娘が十八で
先なる娘が云ふことにゃ はじめて殿御(とのご)と寝たよさは・・・
(以降省略)
(唄の内容は三人娘がH初体験を語り合うというもの)

歌詞を知りたいと思ったそこのアナタは「因州いなば節」で検索してみて下さい(笑)



幇間の悠玄亭玉八師匠が、娘でやると生々しいので「因州いなばの三人婆」と題して
先なるお婆さんが七十七・・・と、面白おかしく演じられています

可愛い顔して、因州因幡の三人娘は江戸時代のギャルなんですね

 

参考資料
ハンドクラフトシリーズ『姉さま人形』米子の姉さま エキグチクニオ

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2022.04.01

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