86 讃岐の姉様(香川県)


 

日本の小さな姉様たちは、全国の姉様巡りに戻ってまいりました
四国に上陸、香川県の讃岐の姉様のご紹介です
讃岐といえば、第一に思い浮かぶのは「さぬきうどん」なのであった・・・
うどん県香川には、うどん屋がとてもたくさんあるらしい
地元の人しか知らない、看板も出ていない農家のうどん屋も多いのだとか
讃岐うどん研究会なる人々は日々新しいうどん屋を求めて巡り歩き、
農家の庭先に車が何台か駐まっていると、「あれうどん屋ちゃうかー?」とチェック入れるらしい
・・・てか、うどんの話は置いておき

↓讃岐の姉様を作ってみました

シンプルな作りです
頭の飾りも少なく、鹿の子を贅沢に使ってているのがポイント
また、姉様には珍しく簪が竹製なのも特徴です(おかんじゃけ以外で見たのは初めてです)

竹の棒の端を少し切り落としたもので削って作りましたが、
乾燥しきっていて固くて大変でした
しかも、矢羽根状の切り込みを入れるとすぐに割れてしまうので苦労しました

↓前はこんな感じ

頭と胴は繋がっており半紙一枚で作ります
姉様の頭は、紙を細い棒状のもの(菜箸など)に巻いて両端からギュッと押し縮めて皺を作ります
細かいきれいなシワが出来るまで何度かくり返し、丸めて鬢にします
ですが讃岐の姉様は胴体部分にはシワが入っていません
途中で巻き込みを止めて頭だけ絞るのは、際まで綺麗に皺められずに難しかったです
首元をきれいに三角に折り込み、鬢の中央で縛るのも大変でした

シンプルで簡単そうに見えて結構苦労してしまいました

讃岐の姉様参考資料

 
※画像出展 武蔵野美術大学民俗資料データベース

 
※画像出展 よろず屋ありんす ヤフオク!店

↓箱に入って売られていたようです(説明のしおり入り)
金比羅さん参道のお土産店や、観光物産館などで売られていたに違いない・・・

↓しおりの文章

さぬきあねさま人形は、江戸時代末期には存在しており女児に親しまれていた
後藤延さんという人が技術を受け継ぎ、今の作者は、さぬき三苗(みなえ)という人(?)
三苗は、工房名なのか名前なのか?店名のような感じもするが、詳細は不明
ネットでは調べても分かりませんでした・・・
現地に現物を持って行って、聞き取り調査したら分かるかも知れませんね〜


※画像出展(上2枚とも)メルカリ画像 出展者わこ様

犬も代参したと言われる、道中のこんぴら狗の様子を描いた掛け軸
「金比羅狗図」所蔵:金刀比羅宮 作者:平林春一

↓部分アップ・・・みんな犬をかわいがってるなぁ〜


※画像出展 金刀比羅宮公式サイト

全国には数え切れないき姉様があったと思います
まだ目にしていない姉様もどこかに存在しているに違いありません
どこかの資料の中に、どこかの図録の中に、どこかの家にそっと残っているかも知れません
もし、そんな姉様を見つけたら、私がもう一度、令和の世によみがえらせてみたいと思います



※参考資料

日本全国郷土玩具バーチャルミュージアム
武蔵野美術大学美術館・図書館 民族資料データベース
金刀比羅宮公式サイト

香川県観光協会公式サイト

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2022.12.01


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