44 雛祭り特別編 琉球紙雛(沖縄県)

日本の小さな姉様たちでは「雛祭り特別編」シリーズをお届けします
古代の雛人形はとても質素な紙製でした
形も、人形と言うよりは<かたしろ>のようなものでした
人のけがれを移して川に流し、災厄を祓ったりしたのが始まりです
現在主流の座った雛人形ではなく、立った姿の立ちびなでした
これは姉様の出発点とも言える形です
姉様と雛人形は区別されていますが、そのルーツは関係ないものとは言い切れません
いにしえの「ひな」の形状から、姉様の創始を彷彿させるものをピックアップして辿って行きたいと思います

雛祭り特別編の最終話です
海を越えて琉球の紙雛が登場です
「ウメントゥ」と呼ばれるお雛様と「ウーメーバーク」という箱です
お雛様と箱は必ずセットになっています
本土の紙雛と作りは同じですが、琉球装束がエキゾチックな雰囲気の紙雛です

沖縄には旧暦5月4日に「ユッカヌヒー」という行事があり、ハーリー大会や玩具市が立ちます
ユッカは4日、ヌヒーは〜の日(2021年は6月13日に当たる)ユッカヌヒー→4日の日の意
現在は5月の連休に行事を行うことが多いそうです
ハーリー大会は観光としても有名な祭りです
各家庭では、海の神に豊漁を祈願し子供達の健やかな成長を祈り、沖縄のお菓子「ちんぴん」「ポーポー」を仏壇に供えます
「ちんぴん」は薄力粉に黒砂糖を混ぜて薄く焼き、くるくると棒状に巻いたもの(甘い)
「ポーポー」は甘くない生地に肉みそを巻いた祝い料理(甘くない)・・・だそうです
ユッカヌヒーは、豊漁祈願と雛祭りと子どもの日が一緒になったような行事

子供達は、玩具やお菓子を買ってもらいました
「ウメントゥ」と「ウーメーバーク」は女の子へ贈られる玩具で、
おままごとで遊んだのだとか
(もともと沖縄にはお雛様を飾る風習はありませんでした)
子供達は この箱の中にお菓子や他の玩具を入れて遊んだに違いありません

参考資料1
↓川崎巨泉「人魚洞文庫」巨泉玩具帖 琉球紙雛より
※画像出展 大阪府立図書館

幅広で裾を後ろに大きく跳ね上げた形、頭髪部分は墨で黒く着色し境目に白糸、赤糸が巻いてあります
女雛(赤)は頭は結び文の形状をしています

 

参考資料2
白い紙に手描きの着物のウメントゥとウーメーバーク、裾は後ろに折り返さないスリムなタイプ


※画像出展 東京国立博物館 琉球資料 玩具・紙雛

頭は着色せずに黒い紙を継ぎ足して使用。
右は折り方を少し変えて琉球髷風にしかんざしを挿しました

 

↓現在受け継がれているウメントゥとウーメーバークのセット
カラフルな色づかいが沖縄らしいですね


※画像出展 マガジンハウスみやげもんコレクション268「紙雛箱」

頭は結んである方が男雛、女雛は両サイドに鬢が張り出した髪型に見えます



合計7話の雛祭り特別編、誠に有り難うございました
全国にはまだまだ知られていない紙びながあると思います
見つけましたら随時追加していきたいと思います

2021.04.20

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